2007年09月10日
東京工業大学附属科学技術高等学校 陸上競技部



加藤健治トレーナー
[ あん整骨院東和院副院長 ]
牧野健太郎トレーナー
[ いずみ記念病院 理学療法士 ]
前田諭史 [ 本校OB ]
東工大附陸上競技部では、プロのデザイナーの方と本陸上競技部のイメージを取り入れたデザインを部員たちと共に話し合い、 2005年9月に公式なロゴを作成いたしました。
8月某日、午前中。気温はすでに32℃に達している。高いビルが立ち並ぶ中に、東工大附属科学技術高等学校のグラウンドはある。その広いグラウンドの脇をいくどと無く新幹線が通り抜けていき、その横で部員たちが各々ウォーミングアップをしている。そんな中、上村顧問のインタビューが始まりました。
■本日はよろしくお願いします。それにしても、都会の学校であるが故の立地ですね。
上村顧問 : そうですね。駅前に位置する割には、非常に広いスペースだと思います。このグラウンドでは、サッカー部、野球部、ラグビー部、そして陸上競技部が主に使用しています。なかでも陸上競技部は競技内容の関係もあって、一番長い直線距離が確保できるように線路側を使用しています。
■すべての競技が、同時にグラウンド練習を行うこともあるのでしょうか?
上村顧問 : もちろんあります。広いとは言え、それなりに窮屈になりますね。そういう時は、この限られたスペースの中で、「今いったい何ができるのか」を考えて取り組みます。トレーニング方法や機材に関しても、大切なことは『工夫』だと思います。自分たちで瓶ケースを8個くっ付けて、ジャンプの練習用具を作ったこともあります。たとえ狭いスペースであったとしても、しっかりとした陸上競技を学んでほしいと思っています。
■東工大附属科学技術高等学校の『陸上競技部』を一言で言い表すのは非常に難しいと思いますが、あえて聞きたいと思います。どういった陸上競技部でしょうか?
上村顧問 : 一言で表現するなら、『自分で考えて動く陸上競技部』です。ある程度は私たちが引き出します。それからは、自分で探し、自分で歩き、自分で掴み取る。その中心には必ず、「自分で考える」ということがあります。その部分をもっとも大切にしていますね。陸上競技というのは、常にごまかしのきかない競技です。必ずはっきりとした結果がでます。距離であったり、高さであったり、時間であったり、すべて数字として明らかにされます。これに関しては勉強といっしょですね。そこから目をそらすわけにはいきません。そのわずかな数字の差を埋めるのは、やはり自分でしかないと思います。もちろん万全な体制でフォローはします。いろいろなアドバイスや改善作の提案、またトレーナーの方々には成長過程でのトレーニング方法、正しい処置などを伝授していただいています。しかし、それらは「教える」というよりも『気づかせる』ための手段に他なりません。結局は、自分自身で発見することに意味があると考えています。
■つまり自発的な行動や工夫が必要とされるわけですね。
上村顧問 : そうです。たとえば、うちのマネージャーは、本来のマネージャーとしての仕事をしっかりこなしつつ、選手のデータの分析や処理も並行してやってくれています。それは選手一人一人のコンディションを把握する上でなくてはならないポジションだと考えています。競技こそしてないものの、PC上では立派なアスリートですね(笑)
■試合前の緊張や試合後の思わしくない結果に対するフォローなど、いわゆるメンタルな部分に対する考えは?
上村顧問 : 基本として、『言葉のなげかけ』が重要になってきます。そうかといって「頑張れ、頑張れ」と言うことが正しいかといわれると、それも違う気がします。それがかえって大きなプレッシャーになることも多々あるでしょうし。私は指導者の原点の一つとしてまず『見る』ことが大切だと考えています。例えば顔の表情、目つき、あるいはシューズの履き方、紐の結び方、靴下の上げ方など。そういった細かいことでも、気持ちが乗っているときはバランスがいいですね。たとえ不恰好でも、バランスはキープされています。逆に気持ちが乗っていないと、どういうわけだかそこに違和感が見え始めます。そういう時は早めに練習を終わらせたり、練習方法を変えたり、そういった工夫で、気持ちを変化させるようにします。
■陸上から離れて、よりプライベートな相談もありますか?
上村顧問 : あります(笑)。それはそれで嬉しいものですよ。恋の相談であったり、家庭内での相談であったり、いろいろあります。ひとつひとつ話を聞くのもまた、大切なことだと思いますし、それもまた勉強ですね。
■学校生活における「勉強」と「部活動」の両立に関してはどうお考えですか?
上村顧問 : 私が選手たちに常々言っていることですが、一番大事なのは『家庭生活』だと思います。家の中の自分の役割をしっかりとやり遂げる。それは家庭内での手伝いであったり親孝行であったり、いろいろあります。そこが基本である以上、大切な場所だということをしっかり理解してほしいですね。その次が『学校生活』です。学校に入った以上勉強するのは当然です。うちの学校でしたら「科学」の道に進みたい生徒が大勢いるわけで、その部分を怠るのはよくないと考えています。最後に『部活動』ですね。この3つの順番が大切だし、そこを理解したうえで両立に取り組んで欲しいと思います。
■簡単なことではありません。やはりそこにも工夫が必要なんでしょうね。
上村顧問 : もちろん、そういうことになります。両立というのはどんなことでも難しいものです。うちの陸上競技部だったら、練習の時間や方法などを自分でコントロールすることで、それらの両立・バランスを保てるようにさせます。大事なことは「計画性」だと教えています。それは生活する上ですべてに共通して言えることなのではないでしょうか。
■上村顧問が考える陸上競技と団体競技の違いのようなものはありますか?
上村顧問 : 明らかに違いますね。一概には言えませんが、日本の団体競技の弱さは個々のレベルの向上に問題があると思います。結局は一人一人のレベルを上げることが、チームのレベルを上げることに直結します。しっかりと役割分担を踏まえた上でのトレーニングも必要ですし、そこから生まれてくる個性も大事だと思います。日本特有の集団行動を重んじる心も大事ではありますが、同じくらい個々のレベルをあげることも大事だと思います。その点、陸上競技は最初から一人ですから。そこが大きく違うと思います。団体競技でも、もっと良い意味での自己主張を大切にしてほしいですね。
■最後に、今後の予定や抱負などをお願いします。
上村顧問 : これから新人戦が始まり、冬季練習も始まります。まずはそこをがんばりたいです。毎年8割ぐらい陸上競技経験の無い生徒たちが入部してきます。そんな生徒たちの本来の目的である『科学』を学ぶことと同じくらい、彼らにとって陸上競技が大切な、かけがえの無いものになってほしいですね。生徒たちには、陸上競技を3年間経験し、そこで培ったことをしっかりと次のフィールドでいかしてほしいと思います。
■本日はお忙しい中、ありがとうございました。東工大附属科学技術高等学校『陸上競技部』の今後の活躍を期待しております。
(1)今はまっているもの/マイブーム、(2)あだな/ニックネーム、(3)目標、(4)将来の夢、(5)テーマソング、(6)宝物、(7)自分を動物にたとえると、(8)ライバル、(9)好きなマンガ、(10)好きなアスリート、(11)自分の長所、(12)行ってみたい国、(13)初恋の人、(14)10年後の自分に向けて、(15)好きな言葉

冨田 祐樹
( 高2 / 投擲 )
-3- 関東大会出場!! 砲丸投げは13メートル 円盤投げは40メートル
-15- 因果応報

志賀 俊則
( 高2 / スプリンター )
-6- クロノインクス
-12- オーストラリア

根本 祐一
( 高2(主将) / 走幅跳び )
-10- 中田英寿
-15- 向上心

関根 孝司
( 高2 / 中長距離 )
-2- ジーコ
-7- モンチッチ

和田 将
( 高2 / ロングスプリント )
-4- 建築家
-8- あさま孝司

江森 皓亮
( 高1 / 棒高跳び )
-6- ・彼女・
-14- 少子化を食い止める・

中村 圭亨
( 高1 / 跳躍 )
-12- ビルマ(現ミャンマー)
-15- 天才とは99%の努力を無にする1%の閃きの事である。
(1)今はまっているもの/マイブーム、(2)あだな/ニックネーム、(3)目標、(4)将来の夢、(5)テーマソング、(6)宝物、(7)自分を動物にたとえると、(8)ライバル、(9)好きなマンガ、(10)好きなアスリート、(11)自分の長所、(12)行ってみたい国、(13)初恋の人、(14)10年後の自分に向けて、(15)好きな言葉
第7回のヒーローインタビューは、「東京工業大学附属科学技術高等学校 陸上競技部」にお邪魔しました。場所は、東京は港区芝浦、まさに都会です。学校名からもわかるとおり、大学附属高校であり、科学技術教育を重んじる、言わば『進学校』そのものである本校。そんな中で、いかに運動部・部員としてスポーツを楽しみ、経験するか。私がもっとも知りたかったのはそこでした。取材を通じて、そういったところがほんの少しですが、わかったような気がします。そういえば、今夏の甲子園を制した佐賀北高も、有名な進学校です。「勉強」と「運動」の両立、難しいですが、ものすごく素晴らしいことですね。いつものことですが、非常に勉強になった一日でした。取材に協力していただいた皆様、どうもありがとうございました。(編集部・T編集長)
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